Products: ROLLING DUB TRIO
ローリングダブトリオ:ファッション好きの男性を魅了する、唯一無二の無骨なルックス
ローリングダブトリオのベースとなっているのはアメリカのワークブーツ。となると、徳永氏もさぞかしアメカジ好きなんだろうと思うかもしれないが、実はそうではないらしい。どちらかというとメゾンブランドが好みらしく、パリやミラノといった世界4大コレクションも必ず全部チェックしているという。武骨で男っぽい表情ながらもどこかモダンなエッセンスを感じるのは、そういったところからもインスピレーションを得ているからなのかもしれない。
また、ドレッシーなルックスのモデルやシンプルで洗練されたスニーカーなども展開し、さらにシーズン毎に新作も発表している。そう考えると立ち位置的にはワークブーツブランドではあるものの、ファッション性が高いブランドともいえるのではないだろうか。
メンテナンスをしながら一生履けるブーツとも謳われているローリングダブトリオ。その理由のひとつは、厚みのある革にある。使っているのは厚さ2mm以上が中心となっており、なかには3mm近い革もあるという。厚くて丈夫ゆえに長く愛用でき、自分らしい味わい深い革に育てていくという経年変化も存分に楽しめる。
また、ワイズを広めにしたり、土踏まずのあたりをぐっと上げてつくられていたり。日本人仕様の木型を採用し、靴として一番重要な履き心地のよさもきちんと追求している。
最近は男性でも足が小さめの人も多いので、サイズレンジは相当広くやっているのも特徴。しかもほとんどのモデルが22〜30㎝までの13サイズも用意しているため、メンズと同じデザインを女性が履くことも可能なのだ。
デザインは機能性が伴っていないと取り入れないというのもブランドのこだわり。たとえば、ブーツなどの履き口に施されているプル・ストラップ。一般的には中央に施すことが多いが、それではデザインによっては使いにくいこともある。あくまでも着脱を容易にするためのディテールなので、すべて同じ位置ではなく、デザインに合わせてきちんと使うところに施されているのだ。
さらに劣化の早いつま先やヒールにはスチールトゥやラバーを用いることで、部分的に交換できるようになっている。そうすればオールソールする頻度も少なくなるため、お財布にも優しく、なにより靴へのダメージも最小限に抑えられるのだ。
そしてローリングダブトリオを知れば知るほど強く感じるのは、すべての面において履き手を思いやってつくられているということ。ブランドとして掲げているモットーを、ここまで有言実行していることはそうそうないだろう。そんなローリングダブトリオだからこそ魅了され、たとえ1年待ちでも手に入れたいと思うファンが後を絶たないのも納得だ。
ミッドカットのワークブーツ「コッペン」は、ブランドを代表するモデルのひとつ。横にぽてっと広がったフォルムがコッペパンのように見えることから名づけられた。この手の丈感はくるぶしに当たって痛くなることもあるが、ローリングダブトリオは心配無用。履き口にパイピングなどの工夫をプラスすることで、厚めの革ながらも足当たりもよく、快適な履き心地を提供してくれる。
ソールには軽くて摩耗にも強いオリジナルのクレープソールを採用。前部には屈強なレザーとオリジナルのスチールトゥも装着した、メンテナンスもしやすいつくりという点にも注目したい。