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キイチ:サステナブルなモノづくりを徹底した神戸レザーの革小物
国内トップシェアを誇る革の産地、たつの市と姫路市から車で約1時間の場所に位置する神戸。日本が誇るブランドである神戸牛(神戸ビーフ)が有名な地域でもある。そんな恵まれた立地を活かし、開発されたのが「神戸レザー」だ。
そもそも日本の革と謳っていても、原皮は海外から輸入されていることが多い。だが、神戸レザーは原皮も兵庫県産。しかも神戸牛を生み出す但馬牛が使われているのだ。余談になるが、神戸牛という牛は存在しない。但馬牛を解体した肉がランクづけされ、厳しい基準を満たした肉だけが神戸牛の称号が与えられるのだ。2019年には神戸レザー協同組合も立ち上げ、神戸肉流通推進協議会や屠殺場と連携して証明書も発行しており、原皮はすべてトレーサビリティできちんと管理されている。これは世界的に見ても稀で、つくり手の見える皮革でもあるのだ。
また、なめしは姫路やたつの市のタンナー、生産は神戸でおこなっている。もうお気づきかと思うが、原皮の調達から生産までが兵庫県内で完結している。そのため製品が完成するまでの移動距離がかなり少ない。つまり、海外から輸入した原皮でつくられた革製品に比べると、温室効果ガスの大気への排出量をかなり抑えることができる、地球環境にも優しいレザーともいえるのだ。これからの革業界が目指すべき理想的な循環モデルを構築しているといえるだろう。
商標に地名が入っている地域団体商標を獲得しているのは、革の分類では神戸レザーが初。そこで気になるのがクオリティだが、神戸牛の生みの親である但馬牛の原皮というと高級なイメージを持つ人も多いだろう。でも実はそうではない。しっかりした繊維質ゆえに丈夫ではあるものの、海外に比べると原皮は小さくて薄く、どちらかというと扱いにくいという。さらにつくられるモノも限られてしまうため、積極的に使う革ブランドは少ない。だからといって使わないのは、せっかくの副産物を無駄にすることになる。もちろんクオリティの高さも革製品においては大切なことではあるが、神戸レザーを使用することはサステナブルなモノづくりにもつながるのだ。
現在、キイチの人気トップ10のランキングのほとんどが神戸レザーを使った製品が占めている。ということは、神戸レザーがどうやって生まれたかを理解し、それに賛同している人が多いともいえるだろう。展開しているアイテムはまだ少ないが、これから随時ラインナップを増やしていく予定だという。正真正銘の「メイド・イン・神戸」を手に取る機会も増えるはずだ。
パスケースやコインケース、ミニ財布、ストラップの4つがセットになったユニークなアイテム。各パーツは必要に応じて簡単に着脱できるだけでなく、もちろん単品使いも可能だ。スタイリングや気分などに合わせて、自分らしくさまざまなアレンジが楽しめる。美しい発色のパープルレザーもポイントで、シンプルコーデのアクセント使いにもうってつけ。しかも型押しが施されているので、キズなどが目立ちにくいというのも特筆すべき魅力。