トモアンドシーオー | Japan Leather Guide(ジャパンレザーガイド)

Products: Tomo & co

Products: Tomo & co

トモアンドシーオー:まるで間違い探し!ユーモアあふれる 遊びが光る革靴

トモアンドシーオーまるで間違い探し!
ユーモアあふれる 遊びが光る革靴

トモアンドシーオー(Tomo & co)の前身は、ディレクター兼代表の小野崎朋孝氏がTシャツからスタートさせたストリートブランドのアーティーズ。
そのころから革靴も展開しており、ストリートスタイルに革靴を合わせる着こなしを提案していたという。アーティーズが10年目を迎えた2014年に、ブランドネームをトモアンドシーオーに一新。革靴やスニーカー、レザーグッズを扱うブランドへとシフトしたのだ。コンセプトに掲げているのは、寄せ集めて自分でつくるという意味をもつ「A pair of Bricolage」。靴づくりはあくまでも真面目に取り組みながら、小野崎氏が青春時代に好きだったストリートカルチャーのおふざけのような視点がデザインに落とし込まれている。

ブーツのファスナープルが缶ジュースのプルタブだったり、モカシンシューズのシューレースがビニール紐のようだったり。はたまた羽根の形状が左右で違っていたり……。トモアンドシーオーの靴は、思わずクスッと笑ってしまうような遊びがどこかに取り入れられている。それを見つけるのも楽しく、間違い探しをしているかのような気分にさせられる。
これらはストリートカルチャーからインスピレーションを受けており、羽根が左右で異なるのはスケボー界のレジェンド、スティーブ・キャバレロが左右で違う色のスニーカーを履いていたことにヒントを得たという。プルタブのファスナープルはYKKで製作したオリジナル、モカシンシューズのシューレースはピアノ線の8倍の強度があるダイニーマーなど、ただ遊びを取り入れるのではなく、その遊びも真面目につくっているのも面白い。

意外かもしれないが、トモアンドシーオーの革靴はドレス靴を得意とする工場で作られている。それはデザインやインスピレーションはふざけていても、仕上がりは綺麗であることにこだわっているからだ。木型は1918年創業の製造用靴木型メーカー、中田靴木型製作所の中田ラストを採用している。とにかく木型の種類が無限にあり、そのなかに小野崎さんがずっと気に入って使っている木型もあるという。

ちなみに木型は万人に合うわけではないので、自分が好きなフォルムが出せるモノを選び、それを豊富なサイズで展開するほうがいいと考えている。真面目にモノづくりをしているからこそ、遊び心あるデザインも活きるのである。

トモアンドシーオーはコラボも積極的におこなっている。なかでも興味深いのが、2022年春に発表されたリーガルとのコラボだ。アパレルブランドとはよくある話だが、靴ブランド同士がタッグを組むのは珍しい。しかもリーガルのアイコンのサドルシューズを、コンビではなく単色で作っているのだ。一見するとサドルシューズには見えない、そんな遊び心を取り入れたのである。

また、「SHIRONAMESHI EXHIBITIONS 2022」にも参加している。これは1000年以上の歴史がある姫路の白なめし革を題材に、デザイナーやアーティストが作品を制作するプロジェクト。陶芸家の野口寛斉氏がペインティングを施した白なめし革を使い、トモアンドシーオーは靴とシャツを手がけている。2022年12月には財布の展開が本格的にスタートするなど、ますます目が離せない存在になりそうだ。ブランドが目指すゴールは購入してもらうことではなく、玄関で無意識に選んでもらえる靴であること。小野崎氏のユニークなアイディアとともに、そのゴールに向かってこれからも走り抜けていく。

端正なルックスに映える
ユーモアあふれるデザイン

さりげなく遊びを効かせたデザインが魅力のトモアンドシーオー。コインローファーは右足のサドルに1セント銅貨を挟み入れた左右非対称な仕上がり。カウレザーの独特な風合いも印象的で、適度にボリュームのあるビブラムソールとも絶妙にマッチしている。
モカシンシューズのシューレースに使用しているのは、ピアノ線の約8倍の強度があるダイニーマー。ビニール紐のような見た目でいて、絶対に切れないという機能性を兼備しているのもポイントだ。
ウイングチップシューズは柔らかな牛スムースレザー製。真っ白なレザーゆえにクリーンな足元を演出でき、さらには左右異なるインソールの刻印でユーモアを加えている。


Tomo & co(写真上から) COIN LOFER (TMTK-S-0032)
WING TIP (TMTK-S-0029)
DyneemaMoccasin (TM-ZAKI-0001)

素材
牛革
価格(税込)
(写真上から)
¥44,000
¥39,600
¥41,800
This site is registered on wpml.org as a development site. Switch to a production site key to remove this banner.